スコットランドで出会って一目惚れしたのがパフィンです。動物大好きで、小学生の時に動物園のイベントで「ニシキヘビを首にかけたい人!」と言われて思わず手を挙げたのが私です。母親の代わりに同行してくれた父親が隣で苦笑いしていました。(私はただワクワクドキドキしていただけなのですが)怖いとか気持ち悪いという感情は何もありませんでした。未知の生物ってワクワクしませんか?
その好奇心のまま、26歳でパフィンに出会えてラッキーでした。「何この鳥、ピエロみたい!」が第一印象でした。実際「海のピエロ」と呼ばれていて、体調約30㎝、体重約400gの小さめの鳥です。あんな可愛らしいのにタフな鳥はいません(個人的意見ですが)日本名はニシツノメドリ。日本でみかけるツノメドリとは同じ仲間ですが、少し違うようです。英語名はAtlantic Puffin。パフィンは空を飛べるし海も泳げるとても器用な鳥で、深さ最大48m、最長2分程度まで潜った記録があり潜水能力が非常に高いとも言えます。あの小さな身体で、どこにそんな身体能力が隠れているのか不思議で仕方ありません。それでも、身体の大きな鳥たちに比べると飛ぶスピードが遅いので、サバイバルは大変です。↓↓↓
パフィンの生態
パフィンは1年のうち8か月を海で過ごすため、繁殖の季節しか陸に来ません。しかも沿岸部にコロニーを作るのですが、たいていは断崖絶壁に巣穴を掘ります。そうなんです、みずかきを上手に使って岩場にある土の部分に穴を掘るんです。野兎の巣穴をイメージしてもらうと分かりやすいです。夏が近づくと夫婦で草や小枝を集めて巣穴に運ぶ様子が見られます。
また、パフィンのカップルは一夫一婦制で母鳥は繁殖期に1個の卵を産みます。1個ですよ!私は鳥は数個の卵を産むと思っていました。ペンギンでも2個です(1個目は捨ててしまって育てるのは1個だから同じなのかな)パフィンは生後5年くらいで繁殖が可能になり、寿命は18~20年です。ですから約15年間同じカップルで同じ巣穴を使うそうです。8か月振りに陸に戻ってくるのに、どうやってパートナーや巣穴を見つけるんでしょう?
↑↑↑巣穴を作った場所の近くに海でパートナーが来るまで待ちます。
初めてパートナーを見つけるパフィンたちは直接陸にあがってから探します。100%パートナーが見つかる保障はありません。厳しい現実ですね。。。
約5週間でヒナが生まれるのですが、それまで夫婦が交代で卵を温めます。生まれてからも交代で海に潜ってたくさんの魚をクチバシにくわえて巣に運びます。
こんなに魚をくわえたら落としそうですよね?パフィンのクチバシには魚を落とさずたくさん運べる秘密があるんです。ヒナを独り立ちさせるときは、わざとエサを与えずお腹が空いて自分で魚を取りにいくように仕向けるそうです。
そんなパフィンですが、密漁や温暖化によるエサになる魚に減少、鳥インフルエンザなどの影響もあり、個体数が激減しているため絶滅危惧種に指定されています。
どこで会えるの?
パフィンのコロニーの6割はアイスランドにありますが、スコットランドでは、ハイランドに行くと会えます。島まで行かなくても、本島から観光フェリーが出ている街もありますので調べてみるといいですね。パフィンだけでなく、アザラシやイルカに会えるチャンスです。また、フェリーに乗らなくてもアバディーン近くの海辺で見ることもできます。Fowlsheugh Nature Reserveと呼ばれる海鳥の保護区があるからです。崖近くまでフットパスがあるので、いろんな海鳥の観察ができますよ。
私はスコットランドだけでは飽き足らず、アイスランドにコロニーを観に行ってしまいましたが圧巻でした。小さいフェリーでコロニーに近づいて観察できました。日本人には最高だったのは、ウニを網でとって船上でさばいてくれたのです。現地の人たちは食べないから、みんな日本へ輸出するって言ってました。日本人は私だけだったので食べ放題!「誰も食べないから、どんどん食べて」って。お兄さん神でした。
話がそれましたが、パフィンをもっと知って欲しい。これが私の願いです。
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