エディンバラの夏といえばフェスティバル。フェスティバルといえば、タトゥー!!! タトゥーといっても、肌に書くTattoとは違います。タトゥーは「群(グループ)の太鼓やラッパ」という意味です。ミリタリーとつくので『軍楽祭』と和訳されています。第二次世界大戦以降の復興期に、国民を元気つけるために行った公演が始まりです。エディンバラ城をバックに48ヵ国以上から800人以上の出演者が参加し、毎年22万人以上の観客が訪れる世界で1番豪華なタトゥーと言われています。
なにせ日の長いスコットランドの夏ですから、タトゥーの開始は遅いです。ゆっくり夕食をとって、途中のパブで1杯飲んでからでも十分間に合います。なぜなら21時半の開演だからです。ダウンに膝掛必須ですよ。会場で貸してくれるクッションは受取りましょう!絶対あったほうが快適です。ロイヤルマイルを歩いてエディンバラ城に向かっていく人の群れに紛れると、勝手にワクワクが増してテンションが上がっていきます。会場ではボランティアの方達が席へ誘導してくれます。
観客はすでに期待マックスで待っているのですが、ちゃんとDJブースの司会者がいい感じで盛り上げてくれます。そして、メインのキルトをまとった各国の軍楽隊によるバグパイプパフォーマンスは圧巻です。ケリーダンサーのパフォーマンスや、地元ミュージシャンの演奏、年毎に違う国から招待される高校生のパフォーマンスetc. 90分があっという間にすぎていきます。
初めて日本の陸上自衛隊が招待されたときの演奏です。↓↓↓
盛り上がっているところに、最後はバグパイプのソロ演奏。毎回なんですが、心に染みるというか響いてきます。せつないのに懐かしい感情というか。。。魂を揺さぶられます。エディンバラの街にいると、いつでもバグパイプの演奏は耳に入ってきますが、このタトゥーの時の演奏だけは別格なんです。号泣ではなく、じんわり涙がでてきます。プログラムの基本的な構成は大きく変わらないので、絶対最後に感動のソロ演奏がある!と分かっていながら、毎回心をわしづかみにされている神谷です。花火と全バンドによる演奏があります。
その後”蛍の光”でフィナーレへ。”蛍の光”はスコットランドの民謡で、国民的詩人ロバート・バーンズが作詞した”オールド・ラング・サイン”が原曲なんです。話はそれますが、詩の内容は日本のものとは全く違い『旧友と再会し、思い出話をしつつお酒をくみかわす』という内容です。ですので、日本では卒業式とかお店の閉店時に流れますが、欧米では新年のお祝いで歌います。
スコットランドで”オールド・ラング・サイン”をみんなで歌うときは、腕を前でクロスして両横の人と握手します。そう、みんなが絡み合って1つになるんです。自分の国の言葉で歌って全然かまいません。こうやって皆で歌うと、別れのしんみりした気分ではなく楽しい気持ちになれます。これを知ってから、今まで損してたなーと思いつつ日本人の特性が影響しているのかな?とのん気の思っていたら、実は全く違いました。日本国おそるべし。。。
原語ですがハイランドの景色とともに聴いてください
とにもかくにも、タトゥーを観た日本人の方々みな「イメージと違った!!」と喜んでくれます。そんな仲間を増やしたいです。
最後にタトゥーは2時間以上野外の観客席に座ることになります。かなり身体が冷えますので、帰りは設置してあるトイレは大混雑しますので覚悟してください。(なに覚悟なんでしょう。。。)あまりに混んでいて、誘導していたおじさんが男性用トイレを使っていいよ。と言ってくれたこともあります。
冷えた身体はホットチョコレートで温めるのが1番だと私は思っています。(ちなみにスコットランドでは、眠れないときはホットチョコレートを飲みなさい。と言われます)マグカップにたっぷりのホットチョコは1日の疲れと寒さを取り去り、明日のための眠りにいざなってくれる特効薬です。特にタトゥーの興奮を鎮めるためにも。とここに記しておきます。
コメントを残す