祖母姫ロンドンへ行く!

今日はエッセイ本のお話です。

主人公である孫娘が20代の頃、お正月で親戚が集まった場で留学の話で盛り上がります。
祖母が「死ぬ前にロンドンへ行ってお姫様みたいな旅行がしたいわ」と言い出しことから、このお話が始まります。
親戚のみんなで旅費はだすから、祖母をアテンドするようにたのまれます。20代の英語が話せる女子ですから”タダでロンドンへ行ける!?ラッキー♪”くらいの気持ちで引き受けてしまいますが、現実は思った以上に波乱にみちた旅行になります。
私も当事者だったら即答で「Yes!」と言ったに違いありません(笑)所詮コムスメですから。

20年以上前の5泊7日の豪華ロンドン旅行、ハロッズ、5つ星ホテル、オリエント急行、ロンドン三越、ジャパンセンターetc. なくなった建物、移転や改装した場所...街は生きています。私が初めてロンドンへ行ったのは約25年前ですから、当時の空気感をリアルに感じることができて楽しかったです。スマホもPCもなかった時代のロンドンは、今よりもおおらかで大英帝国の面影を残していました。確かに地下鉄は汚かったですが、許容範囲ということで。1番違いを感じるのは、パブやレストランでタバコが吸えたことです。パブを禁煙にすると聞いたときは、正直そんな無謀なことはできないだろう。と思ったくらい、パブの中はタバコの煙で充満していました。

         

エッセイですから、するすると読み進めていけますし、アナログ時代のロンドンの雰囲気も楽しんでもらえます。孫娘と祖母の笑って泣けるお話です。何より、祖母姫なるおばあ様の自己肯定感の高さと自由さは、見習いたい!と何度も口にでてくるくらい素晴らしいです。まだまだ、CHANELの赤の口紅は似合わない私ですが、食に対する貪欲さは負けません(そこだけですが)最後には、表紙にも使われている『スコーン』にたっぷりのクロテッドクリームとジャムをのせて、紅茶を飲みたくなることは約束できます。カバーは、『90歳セツの新聞ちぎり絵』で話題の、超絶センスのおばあちゃん・木村セツさんが担当です。

お話の面白さもありますが、孫娘と祖母の『自己肯定感』の違いや人生の重みを知っている女性とコムスメの差も大切なストーリーの柱となります。このコムスメという言葉が妙にしっくりくるのは、私がおばさんになったからかな。とも思いました。振り返ってみれば、25年前の私もコムスメだった訳で、きっと場違いな場所へ足を踏み入れてみたり、的外れな発言をしていたかもしれないと思うわけです。しかもロンドンで!若さゆえ許されたのだと信じています。

それでも、時間は戻せないのでコムスメとして体験することは大切ですし、同じ体験を大人になってからすることも意義があります。人間としての経験値が積まれているぶん、想い考えることは変わります。逆にコムスメの方が純粋に感じることもできることもあります。そのため、本の話とはずれますが、私はなるべく同じ場所を複数回訪れるようにしています。

さて、著者の椹野道流さんは医師としての免許をもち、非常勤講師として教えながら小説を書かれています。そして保護猫のお世話をしている愛猫家でもあります。彼女とネコちゃん達の日常はXで見ることができますので、興味のある方はフォローしてみてください。@MichiruF

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