以前のブログにスコットランドには自治権があり、議会が存在すると書きました。
それだけではなく、スコットランドには独自の通貨があります。と言ってもイングランドと同じポンドですが、紙幣の図柄が全く違うのです。発行元はBank of Scotland
↓↓↓こちらが Bank of England
違いがわかりますね。スコットランドのお金には残念ながらクイーンはいません。
もちろん、どちらのお金も使えます。ただ、イングランドでスコットランドのお金を出すと怪訝な顔をされます。本当に偽札扱いされたりしますから(笑)ロンドンでも使えない場所があるので、スコットランドからイングランドへ移動する時は注意してください。
休暇帰りにドイツからヒースローに戻り、エアバス(市内へ向かうバス)に乗ったときの話です。コインがなかったので仕方なくお札をだしました。普通のバスはおつりが出ないのですが、エアバスはおつりをくれるんです。スコットランドからベルギー経由でヨーロッパへ入ったので、イングランドのお金を持っていませんでした。で、スコットランドのお金をアジア人が手渡すので、運転手のお兄さんの顔が面白かったです。一瞬、訳のわからない表情になりマジマジとお札を見てから苦笑いしながらおつりをくれました。その後「どこから来たんだよ」と言ってニッコリしてくれました。
20年前だと、エディンバラのATMでお金を引き出すと、100%スコットランドの紙幣が出てきました。しかし、15年くらい前から結構な割合でBank of England の紙幣が出てくるようになりました。なんか嫌だなーと感じてしまう私。同じ価値のお金なのですが、やっぱりBank of Scotland がいい!ちなみに、他にもClydesdale Bank と The Royal bank of Scotland もお金を発行しています。もちろん、みんな図柄が違います。集めると楽しいですよ♪同じお金が4種類ある場所はスコットランドだけだと思います。
※Bank of Scotland はヨーロッパで初めて兌換紙幣の発行に成功した銀行で、スコットランドがイングランドに併合されたのちも引き続き貨幣発行を許されている歴史ある銀行です。つまり、他の2行は勝手にお金を発行しているってことですかね。複雑な話です。
残念なことに、日本で換金できるのは Bank of England 発行のお金だけなので、旅行で余ったお金を持ち帰るときは気を付けてください。
よく、EUROも国によって柄が違うのと同じじゃないかと言われますが、違うんです。EUROはいわゆる共同体です。英国は連合国という国なのに違う銀行の発行通貨が認められているんですよ!
最近は現金を使うことが減ってきましたが、私は国ごとのお金(特にお札)の柄を見るのが好きです。その国を代表する人物や建築物が印刷されているので、日本で思うより有名だったんだ!という気づきもあります。
ちなみに、スコットランド以外で好きなお札はスゥエーデンです。私が子供のころ好きだった「ニルスの不思議な旅」にでてくるカーク隊長ひきいるガンの群れと、そこに紛れるモルテンの上にのるニルスが描かれていました。気づいたときは嬉しくて、使えないじゃん!って思いましたが…スゥエーデンの物価の高さに負けました。
お話がそれました。貨幣という大切なものが4種類もあって、1種類しか日本で換金できない。不思議じゃないですか?価値は同じなのに。同じ島国ですが、日本人には理解のできないことがまかり通る国。それがスコットランドです。それもまた楽しい。
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